『患者目線で革新的医療政策実現を目指すパートナーシップ(PPCIP:Partnership for Patient-Centered Innovative Policy)』は、患者中心の医療を実現するためにシンクタンクである一般社団法人新時代戦略研究所(INES)が活動母体となり、患者団体/患者支援団体・医療従事者・アカデミアをはじめとする様々なステークホルダーとともに立ち上げたパートナーシップです。

患者目線で革新的医療政策実現を目指すパートナーシップについて
(日本語版パンフレット)

一般社団法人新時代戦略研究所(INES)
朝井淳太代表からの挨拶

日本でも、疾患ごとに組織化された多くの患者団体が成熟期をむかえ、個々の団体やいくつかの団体が協働しての様々な活動が行われています。しかしこれまで、疾患領域を超えた患者団体全体の意見を集める場はなく、また患者全体の声を政策に届ける仕組みや機会はあまりなかったと感じています。
本アドボカシー活動では、患者が主体となってあるべき医療の姿を考え、患者全体の意見を集約し、その声を政策に反映するための提言活動を行うことで、患者やその家族にとって最適な医療サービスや政策づくりを目指していきます。
また患者団体だけではなく、医療従事者、アカデミア、その他の様々なステークホルダーとも連携し、患者目線での革新的な医療政策の実現に向けて協働していきます。
一般社団法人新時代戦略研究所(INES) http://inesjapan.com/

一般社団法人新時代戦略研究所 (INES)
梅田一郎理事長からの挨拶

諸外国よりはるかに少ない感染者数。それでも何度も医療崩壊という言葉を耳にしました。ワクチンの普及にも大変時間がかかっています。世界に冠たる医療保険制度といわれますが、それで全て良しとは言えないことを私たちはコロナの経験から学びつつあります。そして、コロナだけではありません。患者さんたちは日々治療困難な病気や希少病とも闘っています。もっと良い医療、もっと良い薬、もっと頼りがいのある保険制度を構築しなければなりません。
改革の基本姿勢は、「患者目線」でなければなりません。医療を提供するのは専門家の役割としても、良い医療体勢を作る為には、利用する患者、国民の参画と理解が欠かせないからです。診療の場での医師・患者の関係だけでなく、医薬品を含め新しい治療法の開発から、医療を提供する体制、その中で生涯を通じて患者が医療者、医療機関、行政と作り上げる信頼関係。そして、それを支える保険料、窓口負担、税といったお金に関わることまで、医療政策の全ての面において患者さんたちの目線が行き届いていなければなりません。 患者団体を中心に、医療従事者、社会保障専門家、その他多様な賛同者により、革新的な医療政策を実現するための新しいアドボカシー活動を作り上げていかなければならないと思います。
一般社団法人新時代戦略研究所(INES) http://inesjapan.com/

一般社団法人日本難病・疾病団体協議会
辻邦夫常務理事からの挨拶

社会にあふれるほとんどの商品やサービスは、消費者である市民の選別や市民との葛藤を経て、より良く、より強くなっていきます。
こと命に関しては、それに任せられない部分もありますが、医療をより良く強くし、より安心して適切に利用できるようにするためには、ある意味消費者の部分を持つ患者(市民)の厳しい目線も必要に思います。 しかし市民は医療をめぐる知識や情報をあまり持ち合わせていません。市民は今、医療が崩壊しないことをただただ祈り、今後の社会保障費の増大に怯える日々です。
医療の主体は患者(市民)であることは歴史が証明しました。コロナ禍後、医療サービスを革新的に良く強く、かつ適切にするためには、提供する側と受ける側双方同じ目線で、切磋琢磨していくことが必要に感じます。
一般社団法人日本難病・疾病団体協議会 https://nanbyo.jp/

医療法人社団 DEN みいクリニック
宮田俊男院長からの挨拶

新型コロナウイルス感染症禍で、日本は他先進国に比べて医療体制に遅れがあることが浮き彫りになりました。この背景として、ワクチンの認可が欧米諸国よりも遅く国民に届きにくいということだけではなく、現在の日本のICT(情報通信技術)の環境にも原因のひとつがあると考えられます。
例えば、ネット予約の環境や各患者さんのデータ活用整備などにより、患者一人ひとりに合った治療がさらに早く出来るようになります。また最近ではオンライン診療も可能となりましたが、その利用方法や対応する医療機関、そしてそれらに付随するシステムやデバイスを時代に合わせて取り入れていく必要があります。
また昨今は薬だけではなく再生医療や遺伝子治療、放射線治療など様々な治療法が実用化されていますが、そうした最適な医療に誰もがアクセスできるよう、患者さんの目線で考えていかなければいけません。
こうした課題に対し、このプラットフォームを通じて様々な角度から産官学に提言し、日本においても患者さん中心の医療を目指して改革していくことが大切です。
医療法人社団 DEN みいクリニック https://mih-clinic.com/

諮問委員会メンバー

氏名(敬称略) 所属組織
小黒 一正 法政大学経済学部 教授
辻 邦夫 一般社団法人日本難病・疾病団体協議会
眞島 喜幸 NPO法人パンキャンジャパンすい臓がんアクションネットワーク
桜井 なおみ キャンサー・ソリューションズ株式会社
鈴木 森夫 公益社団法人認知症の人と家族の会
武川 篤之 認定NPO法人日本アレルギー友の会
宮田 俊男 医療法人社団 DEN みいクリニック
真野 俊樹 中央大学大学院戦略経営研究科 教授/多摩大学院 特任教授
大屋 亜希子 一般社団法人サードパス

順不同